Vol.12【難病・脊髄小脳変性症】遺伝子型について②

こんばんは。ぶれいめんです。

いやー、めっきり寒くなりましたね。前のブログでは暑い暑い🥵と言ってたのに季節の移り変わりが目まぐるしくて💦

実は少し前まで体調を崩してました。そのせいか、ふらつきも若干強く感じられ、現在、週1ペースで会社に出社しているのですが、在宅勤務に変えさせてもらいました。おかげでだいぶ体調は戻ってきました!今後も色々あるでしょうが…自分の体調を第一優先にうまく乗り切っていきたいですね。

 

あと、Twitterにも書きましたが、10月末に2回目のコロナワクチン接種をうけます(1回目は10月3日に接種済み)。

それから、2週間くらい間をあけて11月中旬に久しぶり(約1年ぶり!?)に、泊りがけで東京出張してくる予定です(緊急事態宣言も全面解除になりましたし)。会社の人事総務部との面談、そして視覚障害にマッチした、より働きやすい職場環境についてのアドバイスを実際に東京本社で働かれている方とface to faceで面談しながら(6月末に一回Teamsで面談しました)レクチャーしてもらう予定です。

少しでも自分の日常生活・主に仕事面でプラスになれば良いのですが、進行性であることも加味して柔軟に対処できればと思っています(この話は別途 「働き方について」で記載する予定です)。

また、私的な話ですが、東京出張の際には、こちらも だいぶ久しぶりですが、大学時代の友人と会うことにしています。夕食をともにしながら、今まであったことを色々話したいと思っています。思えば彼と最後に遊んだのが、僕が東京⇒大阪に移ってくるタイミングだったので、約4年ぶり?(SCDになって初)になります。全く気を遣わず、素の自分を出せる人なので、良いストレス発散になるのではないかと今から楽しみです。

 

さて、今回は前回に引き続き、「遺伝」について話していこうと思います。

前回は、SCDには遺伝型と孤発型があること、自分の病型の判明(SCA7)について話してきましたが、今回は各病型の説明などをしていきたいと思います。

*今回も専門用語が非常に多く、そして難しい話になるので、極力間違った情報を提供しないように引用多めでご紹介していきたいと思います。気になった点は一番最後の参照にリンクを貼っておきますのでご覧ください。

では、先ず以下の表をご覧ください。病型は大きく分けてこのような分類になっています。今回は左の遺伝性の部分に触れていきたいと思います。

その中で先ずは、常染色体優性遺伝性のものからですが、この中で日本人に最も多いのが、SCA3(マシャド・ジョセフ病)SCA6、SCA31、DRPLA(赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)の4種類で患者全体の8割を占めているようです。

✔ 優性遺伝性
  ・SCA1
  ・SCA2
  ・SCA3(マシャド・ジョセフ病)
  ・SCA6
  ・SCA7
  ・SCA31
  ・DRPLA(赤核淡蒼球ルイ体萎縮症) 他多数

✔SCA1

発症年齢は幼少~高齢まで大きなばらつきがあるが、30-40代の発症が多い。日本では比較的少ないが、東北地方に多く見られるとのこと。歩行障害などの小脳失調で発症、徐々に進行し、緩徐眼球運動、書字障害、ろれつが回りにくいなどが主症状。痙性(けいせい/手足のつっぱり)、腱反射の亢進(こうしん/勢いが増すこと)、嚥下障害(えんげ/食べ物の飲み込み、口から胃へと運ぶ一連の動作)、顔面筋の筋力低下(能面のように表情変化が乏しくなる)を持つこともあるようです。SCA2やSCA3と比べて、痙性や腱反射の亢進が目立つようで、CAG遺伝子のリピート伸長が長い場合は、若年発症が目立ち、進行スピードも速いようです(これはどの病型でも共通です)。

✔SCA2

発症年齢は幼少~高齢まで大きなばらつきがあるが、40代の発症が多い。日本では比較的少ないが、キューバに多く見られるとのこと。進行性の小脳失調(歩行障害、ろれつの回りにくさなど)を特徴とし,本型の最大の特徴は、眼球運動速度の低下にあるようです。また、末梢神経障害を伴うため、腱反射が低下します。症状の進行に応じて、筋萎縮(筋肉が痩せること)、筋線維束性攣縮(きんせんいそくせいれんしゅく/全身に起こる小さな筋肉の収縮)、振動覚障害(局所振動)を認めることも多く、前頭葉の機能低下がみられることもあり、それが痴呆につながることもあるようです。

✔SCA3(マシャド・ジョセフ病)

マシャド・ジョセフ病というのは患者の名前に由来しているようで、米国の複数のポルトガル人家系に共通して発症した症状であることに起因しています。日本ではSCA6とともに最も頻度の高い病型で、遺伝子座・病因遺伝子ともに日本の研究者により発見されたようです。進行性の小脳失調を持つことは先に述べた2つに共通ですが、付随する症状は実に多様なようです。眼球運動障害、びっくりまなこ、顔面筋・側頭筋の委縮、末梢神経障害、パーキンソン病様症状、自律神経障害(睡眠障害、インポテンツ、起立性低血圧など)、ただ明らかな痴呆は伴わないようです。

✔SCA6

優性遺伝の中でもSCA3に次いで罹患数が多いですが、病因遺伝子の機能解明も進んでいるため、将来的には病態解明、治療法の確立などが期待されています。地域差があるようで、特に西日本に多いとのこと。発症は50代と比較的高齢。遺伝性純粋小脳失調症とも呼ばれ、その名の通り症状には、歩行時のふらつき、ろれつの回りにくさ、めまい、自分と対象物までの距離の把握が難しく、ものがうまくつかめない、グラグラと動揺したりするようです。また、遺伝性純粋小脳失調症には、SCA5、SCA10、SCA11もあるようですが、SCA6と症状は似ています。繰り返しになりますが、SCA6は今後の治療法の確立が十分に見込める型です。実際、同一遺伝子の異常で起こる病気への有効な予防薬(アセタゾラミド)が開発されています。

✔SCA7

前回述べましたが、日本ではあまり症例がありません。症状としては小脳失調と同時に、黄斑変性を伴います。網膜色素変性症と合併している例もあると聞きます。視力低下、眼球運動障害、腱反射の亢進、深部感覚障害(筋肉や腱で感知した刺激をうまく脳に伝えることができない)などです。

ご参考:Vol.11【難病・脊髄小脳変性症】遺伝子型について①

✔SCA31

発症年齢が60代と比較的高齢であるのが特徴。長野県では発症例の半数がSCA31とのこと。本型のほとんどが日本で出現しており、アジアの近隣諸国にはほとんど見られず、欧米では1例も認められないことから日本特有のものであるようです。症状は小脳症状で歩行時のふらつき、ろれつの回りにくさなどです。 発症後10年以上経っても、多くの症例では小脳症状は進行するものの、他の神経系統に目立った障害を起こすことは少ないようです。そういう意味ではSCA31も純粋小脳失調症の一つと言えるのかもしれません。

✔DRPLA(赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)

かなり有名なので、皆さんご存知かもしれませんが、ハワイ在住の塩沢ファミリー(塩沢千秋さん(2017年に他界)、塩沢淳子さん、塩沢くりちゃん)の塩沢くりちゃんがこの病型です。彼女はまさに若年発症の典型例。たまにブログを拝見しますが、今はご自宅に戻られているようです。淳子さんの献身的なケアにも頭が下がりますが、まだ小さかった頃の元気なくりちゃんの姿を映像で見た時とのギャップに衝撃を受けたのを覚えています。本型の病因遺伝子は日本で発見されたようです。本型の特徴の一つに症状が多様、症状が発症年齢と強く関係していることがあるようです。20歳未満での発症の場合、不随意運動やけいれん発作(てんかん症状)、精神発達遅滞が症状として出てきます。成人発症の場合、歩行時のふらつき、震えなどの小脳失調、痴呆、不随意運動などが主症状となります。このように全く違った症状が出てくるため、同じ家系で別疾患が発生しているように見えることがあるようです。

 

さて、続いて常染色体劣性遺伝のものを見ていきたいと思いますが、これらの詳しい説明は割愛させてもらいたいと思います。

劣性遺伝に関する詳しい説明は名古屋セントラル病院のHPを参照ください。

✔ 劣性遺伝性 
  ・フリードライヒ失調症
  ・ビタミンE単独欠乏性失調症
  ・アプラタキシン欠損症
  ・セナタキシン欠損症
  ・シャルルヴォア-サグエ型痙性失調症 他

このような種類があるようですが、劣性遺伝性のSCDは、日本人では数%しか発症しないようです。欧米ではフリードライヒ失調症が最も多い(特にイタリア)と言われています。
一方で、日本ではフリードライヒ失調症の患者はいないようです。

ビタミンE単独欠乏性失調症は、小児期 or 思春期発症、40-60代の発症と2種類あるようで、ふらつき、ろれつの回りにくさ、細かい手指の運動が困難、震えなどは共通しているようですが、小児期では心筋症、40-60代では網膜色素変性症を合併することがあるようです。

 

次回は、孤発性SCDの症状、痙性対麻痺について見ていきたいと思います👋

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

参照:①脊髄小脳変性症の分類

SCD・MSAネット

③脊髄小脳変性症のすべて(日本プランニングセンター発行)

Vol.11【難病・脊髄小脳変性症】遺伝子型について①

こんばんは。ぶれいめんです。

9月13日から出されていた、19都道府県の緊急事態宣言と8県のまん延防止等重点措置が9月30日をもってすべて解除となりました。東京ではおよそ2か月半ぶり、沖縄ではおよそ4か月ぶりに宣言が解除されることになり、今年4月4日以来、およそ半年ぶりにどの地域にも宣言が出されていない状況となります。

皆さんの暮らしにはどう影響するでしょうか?

個人的には自粛の疲れかどうかわかりませんが、既に昨年4月に出された初の緊急事態宣言ほどの緊張感はなく、いい意味で我々国民はコロナウイルスとうまく折り合いをつけ、日常生活に戻っているように思います。席を一つ開けて座るなどのソーシャルディスタンスはもう当たり前のものになりましたよね。

コロナワクチン接種の広がりもあって、直近のコロナウイルス新規感染者数は、東京82人、大阪124人、福岡31人とのことです(参照:NHK特設サイト 新型コロナウイルス)。かくいう僕の勤務先も緊急事態宣言下での出社率は30%まで落とすように指示が出ていましたが、宣言解除後は70%まで出社率を上げて構わないと通達が出ました。

一方で、これから寒い時期が到来します(これを書いている今現在、大阪は30℃ありますが💦)。第5波、第6波が懸念されるところですが、引き続き気を引き締めて、手洗い・うがい・アルコール消毒など身の回りの出来ることから、自衛していきましょう!

 

さて、今回は脊髄小脳変性症の「遺伝子型」について、話していこうと思います。長い話になりそうなので3回に分けます。今回は自身の遺伝子型が判明した話をしようと思います。

非常に専門的で難しい話になります。極力間違った情報は提供しないように努めていますが、参考資料のリンクを貼っておりますので、気になった点がありましたら、そちらを見てみてください。

✔ 遺伝性と孤発性について
✔ 遺伝子検査開始~判明まで
✔ SCA7について

✔遺伝性と孤発性について

脊髄小脳変性症(以下SCD)には大きく分けて、遺伝性と孤発性の2種類があります。

●遺伝性

全国で約3万人患者がいる中で、およそ1/3が遺伝性のSCDです。常染色体優性遺伝、常染色体劣性遺伝、X連鎖性遺伝、ミトコンドリア遺伝などの遺伝形式で受け継がれるようですが、いずれも原因は病因遺伝子の働きにあるようです。遺伝子変異の中で多く見られるのは、DNA配列における3~5塩基程度の繰り返し配列が長く起こる、というものです。DNAの塩基には、アデニン (A) 、グアニン (G) 、チミン (T) 、シトシン (C) の4種類がありますが(昔、理科でやりましたね。懐かしい!)、この中の特定パターンの遺伝子の組み合わせ配列が異常に長くなります。

さて、親→子供への遺伝確率についてですが、どちらかの親が病因遺伝子を保有している前提で、常染色体優性遺伝の場合、子供への遺伝確率は50%となります。

さらに、先に述べたDNAの異常伸長が長ければ長いほど、発症年齢は若く、そして重症度もあがります。例として、親世代は発症年齢が50代であったものが、子世代では発症年齢が40代になるというものです(専門用語で表現促進現象と言います)。これは自分自身にもよく当てはまります。父親が僕の年齢だった頃を思い出すと、こんな病気であることは微塵も感じられませんでした。父親の発病を40代後半としても、僕は10歳程度 弱年齢化して発病しているものと思います。

最後に、遺伝性SCDの発病型には主に以下のものがあります(特に日本で患者が多いもの)。

SCA1、SCA2、SCA3(マシャド・ジョセフ病)、SCA6、SCA8、SCA12、SCA17、SCA31、SCA36、DRPLA(歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)。

●孤発性

全国で約3万人患者がいる中の残り、およそ2/3が孤発性SCDです。孤発性とは、家族歴がみられない場合を指します。具体的には、両親、兄弟姉妹、子ども、および、祖父母、叔父・叔母、おい・めい、孫内に似た症状の人がいないことです。

孤発性SCDのほとんどは、多系統萎縮症(MSA)または、皮質性小脳萎縮症(CCA)と診断されており、ともに青年期以降に発症します。孤発性の場合、生活習慣との間に明らかな因果関係は見られず、病気の進行を左右するような生活習慣なども分かっていません。遺伝性と違いDNAの検査で病型を診断できるケースは非常にまれなようです。

孤発性には以下のものがあります。

皮質性小脳萎縮症、アルコール性小脳変性症、癌性小脳変性症、多系統萎縮症(オリーブ橋小脳萎縮症・線条体黒質変性症・シャイドレーガー症候群の総称)

参照:①遺伝性疾患プラス

難病情報センター

③脊髄小脳変性症のすべて(日本プランニングセンター発行)

 

✔遺伝子検査開始~判明まで

●2019年7月

以前の投稿記事内で、大阪大学病院へ通院開始するまでの経緯について話しました(参照:Vol.3【難病・脊髄小脳変性症】病気と働き方について①)が、もともと ものが見えにくいことから始まって、頭部MRI撮影を行ったところ、小脳萎縮が見つかりました。父親の病状と照らし合わせた結果、これは遺伝性SCDで間違いないと告知を受けました。

●2019年10月

その後、診察を重ねていきましたが、どうも目が見えにくい原因がはっきりわからない。次第に “これはSCDの症状の一つなのでは?” と思い、主治医に相談し、遺伝子検査を行うことになりました(ちなみに、父親は遺伝子検査を行っておらず、病型が分かっていませんでした。遺伝性の場合、親と同型のパターンが多いようです)。

主治医を通してJ-CATに病状登録、国立精神・神経医療研究センターに検査を依頼しました。

ちなみに、J-CAT(Japan Consortium of Ataxias)とは・・・

厚生労働省の研究班を中心として運営される、脊髄小脳変性症を中心とした運動失調症の登録(レジストリ)システム。
患者の臨床情報を登録、診断の為に必要な遺伝子検査を行う。定期的に臨床症状の評価を行うことで、病型別の自然歴を明らかにすることを目的にしている。

●2020年8月

当初は、”長くても半年程度で結果が分かる” と言われていましたが、コロナウイルスの感染拡大に伴い、結果が出るまでに約一年かかりました💦 ただ、この時の検査結果は、日本人に一般的な型(DRPLA、HD、SCA1、SCA2、SCA3、SCA6、SCA8,SCA12,SCA17,SCA31,SCA36)のいずれにも該当しないというものでした。この11種類は日本国内のSCD型の70-80%をカバーしているようで、このいずれにも該当しないということは残り20-30%、特に視覚障害を合併する型が怪しいのでは?ということになり、SCA7にピンポイントであたりをつけ、再検査を行うことになりました。

●2021年1月

いよいよ再検査の結果が判明します。結果は・・・「SCA7であることにほぼ間違いない」というものでした。検査依頼から約1年半、ようやく自分の型が判明しました。合わせて、ものが良く見えない(視力が出ない)症状も、やはりSCDが原因であったんだと分かり、今までのもやもやが一気に晴れていく気分でした。病型が分かったからと言って、根治ができるわけではありませんが、少なくともこれからどういう症状が出てくるのか、おおよそ予測できます。(アンパンマンの歌詞じゃないですが)何だか分からないまま、病状の進行だけを傍観しているのは絶対に嫌だったので… まぁ、これは僕の性格的なものですね💦

✔SCA7について

やっと遺伝子型が分かり、一安心と言いたいところですが、それほど安心もしていられません。

というのも、このSCA7というのは日本では非常にまれな型らしく(欧米が多い)、同型の患者が非常に少ないのです。主治医からも “おそらく阪大では初めての症例”と言われました。

当時の僕はネットや文献などでSCDについて調べまくっていましたが、確かにSCA3やSCA6のレポートは良く見るのに、SCA7について書かれたものは一切(と言っていいほど)ない。ただ、先に紹介した「脊髄小脳変性症のすべて」という本の中には、以下のような記述がありました。

SCA7は頻度の低い疾患で、本邦においてもきわめて稀な病型です。臨床的には黄斑変性を伴います。初期症状は小脳失調もしくは視力低下で進行とともに眼球運動障害、腱反射亢進、深部感覚障害などが出現し、やがて失明します。痴呆や不随意運動、パーキンソン病様症状は稀です。表現促進現象が顕著な点もこの病型の特徴です。原因は第三染色体短腕にあるSCA7遺伝子中のCAG反復配列の異常伸長と考えられています。                   (一部変更し「脊髄小脳変性症のすべて」より抜粋)

自分が抱えている症状にぴったり合致します。最初は視力低下からはじまり、黄斑変性(色素網膜変性症)により視神経委縮を生じる。表現型が顕著というのも うなづけます。というのもこの時期、僕の父親も遺伝子検査を行っており、SCA7という僕と同じ病型と判明します。ただ、今の僕と同年齢の父親を比較すると、父は眼鏡もしておらず(当然 遮光眼鏡もしていない)、何より病気とは分からないほど元気でした。今の僕とは大違いですが、これも顕著な「表現促進現象」のためと考えれば納得がいきます。また、CAG反復配列という言葉はJ-CATから送られてきた報告書内にも記載がありました(具体的なリピート数も書いてありましたが、ここでは伏せておきます)。

然しながら、最も気になっている そして 恐ろしい言葉が “やがて失明します” というもの。最初読んだ時は、えっ!マジかいな…と相当落ち込んだことを覚えています。

ただ、これについては、正直今の段階では半信半疑です。失明すると言っても「まったく視力がなくなる~社会的に失明する」まで様々なレベルがあります(僕の場合、既に視覚障害者手帳も持っていますし、眼鏡なしでは回りがぼやけて良く見えませんので、社会的失明に近い状態だと思いますが…)。

先に述べたように、日本人にはSCA7の方があまりおらず、ゆえに、この型に関する研究もあまり進んでいないのでは?と思います(米国では1件、治験報告があるそうです)。したがって、実際の症状はケースバイケースで微妙に異なってくるのではないかと思っています。正直、今の状態から完全に失明することは想像できず、この記述は間違いであって欲しいと願うばかりです(実際、僕の父も悪いなりに目は見えているようですし…)。

 

最後に、これは僕の希望ですが、SCA7の患者は絶対数は少ないかもしれませんが、僕と同じように悩みながら生きている方が確実に存在します。今後、他の型と同じようにこの型の研究が進み、根治できる日を迎えるために、これからの自分の症状の変化は逐次記録しておきたいと思います。医療関係者の方で、もしこのブログを見られた方は、どうか このような考えを持っているSCA7の患者がいること を覚えておいていただければと思います。

このブログのコメントでも結構です。Twitter、Facebookでも結構です。僕に望むことがあれば遠慮なく連絡してください。近い将来きっとこの病気で苦しむことがなくなる・根治可能な病気になることを信じて、喜んで様々な研究(治験)に協力させていただきたいと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

次回も、引き続き「遺伝子」をテーマに話していきます👋