Vol.9【難病・脊髄小脳変性症】遮光眼鏡を作成しました

こんばんは。ぶれいめんです。

前にも書きましたが、季節の変わり目には必ずと言っていいほど、咳が止まらなくなります。これを書いている今もそう。咳止めを飲みながら書いていますが、昔から(いつぐらいか忘れましたが)ずっとそんな調子で、腹筋が筋肉痛になるぐらい咳き込みます。先日ネットで調べてみましたが、もしかして咳喘息では!?と思っており、今度、主治医に話してみようと思います。

さて、今回は「遮光眼鏡を作ったこと」について話します。

前回、視覚障害者手帳を作ったことについて書きましたが、手帳取得後に遮光眼鏡を作りました。外出時などに光のまぶしさが気になっており、それを少しでも緩和させるために、眼科の主治医と相談の上、遮光眼鏡の処方箋を書いてもらいました(眼の状態については近視・乱視も入っており、それも少し進行していたようです)。

遮光眼鏡とは

最初に遮光眼鏡とは何ぞやということに触れたいと思います。

遮光眼鏡とは、「まぶしさを軽減させる色のついた眼鏡のこと」です。

一般的なサングラスは、明るさを感じるための光まで抑えてしまい、視界が暗くなりすぎることがありますが、遮光レンズは まぶしさの要因となる短波長光の透過を選択的に抑える働きがあるため、サングラスに比べ明るさを確保します。遮光眼鏡の効果は以下の通りです。

【効果】

1.暗くならずにまぶしさを抑える
2.視力低下を軽減させる
3.コントラストを改善させる

また、まぶしいという訴え以外にも、「横断歩道が見えにくい」「階段などの凹凸が見えにくい」「標識が見えにくい」という訴えにも対応しています。

レンズの色について

さて、これから遮光眼鏡を作ろうと思っている方。遮光レンズにも様々な色があります。

上の写真が全てではありませんが、色は約26色展開しており、大きくイエロー、ブラウン、グリーン、グレー、パープル系の5に分類されます。

色の種類によってカットする波長が異なるようで、以下のような効果があります(僕はグレーのレンズを選びました)。

✔️イエロー、ブラウン、パープル・・・コントラストを高める効果に優れる

✔️グレー、グリーン・・・色調変化が少なく、防眩効果に優れる

さて、実際にかけてみた感想ですが、当たり前ですが、以前より幾分見えやすくなったと思います。僕は遮光レンズが入っているものと、入っていないもの 二つ作りました。職場では遮光眼鏡は目立つかな?と思い、遮光レンズなしのものも作りましたが、僕が作ったグレーのレンズの眼鏡は外観的に全く気にならず、結局は遮光レンズ有りのものを常用しています(個人的な意見ですが、働いている方、かつ どの色のレンズでも大差ないという方はグレーのレンズが良いかもしれません)。

これから作られる方は、実際に試着してみて(医療機関等で処方されることが一般的なので、試着は必ず行います)、どの色が一番使いやすいか、自分に合っているか試されてから購入することをお勧めします。

参考:埼玉医科大学病院 眼科

作成手順

次に作成手順としては、以下の通りです。

1.医療機関等で処方箋を書いてもらう
2.眼鏡屋に行き、遮光レンズの処方可否を確認。
3.処方可なら、フレームと合わせ見積書を取得
4.管轄の役所で作成費用補助申請を行う
5.補助決定通知が来たら、眼鏡屋で作成依頼を行う

2.の眼鏡屋についてですが、どこでも作成できるというわけではありません。JINSやZoffなどでは遮光レンズの処方ができなかったと思います。僕はメガネの三城(堺東本店)で作成しました。

また、4.ですが、管轄の役所に登録のある店舗で作らないと補助費用申請ができませんので、注意が必要です(実際、僕も当初はパリミキ・江坂店で依頼をしましたが、その間に吹田市→大阪市に引っ越したため、最終的にはパリミキ・堺東本店で作成しました)。

そして、補助費用ですが、作成者側は「定額一割の負担」となっているようですが、所得等に応じた負担上限額が設定されています。僕の場合、働いており、一定の収入があったため、これに該当しました。作成費用総額10万円程度のうち、5-6万円程度が自己負担であった気がします(高い!💦)。 以下は大阪市の支給概要です(必ずご自身のお住まいの役所の支給内容をご確認ください)。

 

大阪市の場合

✔概要・内容

身体障がい者手帳の交付を受けた方や障害者総合支援法の対象疾病(難病等)のある方に失われた身体機能や損傷のある身体機能を補うための用具(補装具)の購入、借受けまたは修理にかかる費用を支給します。

※ただし、障害者総合支援法以外の関係各法(介護保険法や労働者災害補償保険法など)により装具が交付される場合は除きます。

✔支給内容

支給の対象となる補装具

支給対象品目一覧
障がいの種別 補装具の種類
視覚障がい 視覚障がい者用安全つえ・義眼・眼鏡
聴覚障がい 補聴器・人工内耳(人工内耳用音声信号処理装置の修理に限る。)
肢体不自由 義手・義足・座位保持装置・車椅子・電動車椅子・歩行器・歩行補助つえ
肢体不自由(18歳未満のみ) 座位保持椅子・起立保持装置・頭部保持具
呼吸器または心臓機能障がい 車椅子・電動車椅子
肢体不自由かつ言語機能障がい
※難病等のある方については、音声言語機能障がい及び神経・筋疾患である方
重度障がい者用意思伝達装置

※借受けの対象は以下の補装具のみです。

① 義肢、装具、座位保持装置の完成用部品

② 重度障がい者用意思伝達装置

③ 歩行器

④ 座位保持椅子

※厚生労働省が定める補装具の基準については、厚生労働省ホームページ別ウィンドウで開く からご覧ください。

✔対象者

身体障がい者手帳の交付を受けた方、難病等のある方。

✔利用料(費用)

利用者負担額は、定率1割負担となっています。ただし、所得等に応じた月額負担上限額が設定されています。

作成依頼してから、一ヶ月程度(2021年3月中旬)で出来上がったような気がします。

 

さて、今回は遮光眼鏡について話してきましたが、目の見えにくさが脊髄小脳変性症の症状の一部である以上、今後も眼の症状は進行していくものと思います(病型についてはまた別途詳しく話します)。それにより、これからも定期的に遮光眼鏡を新調する必要が出てきます。

それは、ある程度仕方ないこととして受け入れているつもりですが、未だ日常生活・仕事で目が見えにくいことへのいら立ち、そこから気分が落ち込むことも多々あり、完全には受け入れきれていないんだと思います。

医学の進歩は日々めざましく、(難病)患者が受けられるサービスも日々進歩しているものと思います。遮光眼鏡のように自分のQOL(Quality of Life)を向上させてくれるものは積極的に活用すべきと思いますが、一方で、結局は、自分の考え方・気持ち(難病とどう向き合うか)次第であるような気もしています。

サービスやメリットを生かすも殺すも自分次第、いくら病状が進行しても、僕は、「自分のQOLを向上させるための努力」を決して怠らないつもりです!

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ではまた次回👋

Vol.2【難病・脊髄小脳変性症】病気の症状について

 こんにちは。二回目のブログ更新です。

 本当はもっと更新したいけど働きながらだとなかなか難しい。。。はい、言い訳です。すみませんm(__)m

 今回は僕が現在、脊髄小脳変性症でどんな症状が出ているか、それをお伝えしたいと思います。

 しばらくは自分語りになってしまうけど、お許しください。まずは皆さんに僕という人間を知ってもらうことが第一だと考えています。

 あと、前回のブログでこの病気の簡単な説明をしましたが、もっと詳細を知りたいという方は下記にリンク張っておきますので、ご参照ください。

難病情報センター:

https://www.nanbyou.or.jp/entry/4879

 

 では早速、僕にどんな症状が出ているか、具体的には以下7点です。

1.手すりを使わないと階段の上り下りがしにくい。
2.たまにろれつが回りにくい。
3.ふらつく。
4.頭に蜘蛛の巣が張ったようにぼーっとする。
5.字が書きづらい。
6.走りにくい。
7.視力が急激に落ちた。

 細かく見ていけばもっとあるかもしれないけど、自分ではっきり自覚している症状がこの7点。

 

1.手すりを使わないと階段の上り下りがしにくい

 現在僕は電車で通勤しているので、毎日の駅の階段の上り下りで感じること。

 手すりを使わないと体が揺れて倒れそうになる、段差で躓きそうになります。そうならないように手すりを使って体を支えています。これは階段の上りの話。逆に下りでは1段1段の降りるスピードがゆっくりになりました。踏み外さないように慎重に降りてます。言葉だとなかなか説明しづらいけどこんな感じ。

 僕は父親からの遺伝だけど発病する前は父親の付き添いで大学病院に一緒に行ったりしてました。その時、父親は手すりを使いながら階段昇降してましたが、自分もそういう感じになりつつあります。(ちなみに父親はすでに自立歩行できません)。

 

2.たまにろれつが回りにくい。

 これは僕が営業として働いてる中で感じたこと。

 お客さんと話していても(外出して客先訪問する場合、後半になるにつれて)疲れてくるとろれつが回らない。最近では疲れていなくてもろれつが回らない時もあります。もっと正確に言うと、話したいけれど、話しにくい感じで喋っている自覚があります。でも、大学病院での診察の時はいつも普通らしいので、症状がはっきり出る時と出ない時で差があるみたいです。

 まぁ、仕事してると緊張であまりお腹すかず、昼を食べないこともあるので、単純に頭に糖分が足りてないだけの可能性もありますが。気にはなってます。

 

3.ふらつく。

 これは1.とも関連するけど、ふらふらして、雲の上を歩いてるような、地に足がついていないような感じがあります。

 あと特に雨降りの時、革靴で歩くのが怖い。コンクリートは平気だけど、コンビニの床とか表面がツルツルしている場所を歩くのが怖い。滑るんじゃないかという恐怖心があります。実際ツルっと滑ったことが何度かあります。

 

4.頭に蜘蛛の巣が張ったようにぼーっとする。

 これは特に朝方や夕方にかけて頭が回っていないことがあります。

 もともと朝は強くなかったけど、今までと違って夕方にも同じような症状が出ることがあります。頭がボーっとしている時に無理に話そうとすると、ろれつが回らないこともあります。

 

5.字が書きづらい。

 字を書こうとすると特にボールペンは変に手に力が入って書きずらい。宅急便の伝票なんか記載するときは特にそれが顕著。

 字が下手になったという実感もあります。習字をやっていたので、字のうまさには自信があったのですが、最近では”自分こんな字下手だっけ!?”とびっくりすることがたまにあります。

 

6.走りにくい

 これは一番びっくりしたことかもしれない。何気なく走ろうとしたらぎこちなくなる。走れないわけではないけど、なんだこれ!?って感じで最初はかなり戸惑いました。

 あと、僕は昔、剣道をやっていて、その中に面打ちの動作を連続してやる動きがあるんだけど(ごめんなさい、正式な名前は忘れました)、それができない。というかすり足も出来ない、出来てもぎこちない。

 自覚する症状の中で一番ショックだったかもしれません。

 

7.視力が急激に落ちた。

 正直これが普段の生活の中で一番きつい。

 今、僕は眼鏡をかけていますが、眼鏡をかけて右・左とも視力が0.1しかない(視力が出ない)。

 パソコンの文字も拡大する必要あるし、遠くの標識の文字、ホワイトボードに書かれた文字なんかも近づかないと見えない(今書いているこのブログも画面に近づいて、文字を拡大して書いてます)。白系は光って見えないことが多く、目の中心でものがとらえられない(例えば、飛んでいる飛行機が目の中心に来ると消えて、中心から外れるとまた見えるようになる)。

 ここ2、3年で急激に悪くなった実感があります。

 そもそも、僕が脊髄小脳変性症と分かったのも視力低下が原因でした。眼鏡を新調しようとして近所の眼科に行ったものの、なぜか視力が出ず、眼科から中規模の病院を紹介され、徹底的に目の検査をしましたが、それでも理由がはっきりせず、試しに脳のMRIを撮ったところ、小脳が委縮している脊髄小脳変性症の疑いありと診断され、大阪大学病院を受診することになりました。

 神経内科と並行して神経眼科も受診しています。現在はビタミン剤の服用と毎日3回の点眼(目薬)をしています。対処療法ではさっき書いたように文字を大きくしたり、白地の文字に背景を黒くしたりしています。

 実際、脊髄小脳変性症とこの症状(視神経委縮)が関連しているか、(おそらく関連しているだろうと言われていますが)現段階でははっきりと分かりませんが、病気の進行と同時に視力低下も進行していく可能性あり、非常に心配しています。

 この病気で視神経に影響が出る型もあるようで、もしこの病気で視力に影響が出ている方がいらっしゃれば、ぜひ情報交換させていただきたいです。

 

 長々と書いてきましたが、今回は脊髄小脳変性症で具体的にどのような症状が出ているかを記載しました。僕の症状はまだ初期段階で、日常生活に支障をきたすレベルには達していません(通勤の満員電車にも乗っていますし、一人暮らしもしています)。

 ただ、今後症状が進行していく中で、それに対処していかなければならない、生き方を変えていかなければならないと思っています。今、体が動くうちに出来ることは全てやってその時のために備えを万全にしたいと思っています。

 

 最後に脊髄小脳変性症と診断されて、途方に暮れていた時にネットで見つけた、ある医師の「こんな病気にかかって不幸だと思うあなたに」という文章を紹介します。

それではまた次回。

最後まで読んでいただきありがとうございました!